コラム

ここで一服

第1回 いま、納骨堂が必要とされるわけ

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更新日:2013年5月24日(毎週金曜日更新)

東京御廟外観亡き人をいかに供養していくのか。 大切な人を亡くした方が直面する切実な問題です。 地方在住の方なら古くから付き合いがあるお寺の住職に相談できますが、残念ながら都市部で暮らす人たちとお寺との繋がりは薄くなっているのが現実です。

高度経済成長期。地方から上京した人たちが首都圏で働きはじめました。多くは次男、三男。彼らは、東京で仕事をして、家庭を築きました。 ただ首都圏でお墓を新たに建てるといってもそう簡単に購入できません。一時、都心部の霊園で1聖地1000万円で売りに出されたと話題になったほどです。

10年ほど前までは、都心から電車で1時間、2時間ほどの場所にある郊外の霊園が流行しました。 けれど、若くて健康なうちは頻繁にお参りできても、お年をめしてくると、足を運ぶ機会は減ってまいります。お墓の掃除や手入れも、ご高齢の方にはひと仕事です。

大切な人をしっかりと供養したいのに……。そのような状況で悩みを抱える方々の切実な思いに私が接したのは、6年前のことでした。 当時、私たち光明寺は東京都荒川区町屋のビルを布教所、道場として使っておりました。そこでは、ご遺骨の一時預かりもしておりました。 ご葬儀はしたものの、お墓がないので納骨できない方が大勢いらっしゃいました。かといって自宅に置いておくと、粗末にしているような気がして落ち着かないと話す方もいらっしゃいました。そんな方たちからご遺骨を400柱もお預かりしました。

そのころ、老朽化したビルの建て替えの必要に迫られておりました。 大切な人を供養したい……。新たな施設を作るのなら、そのような方々の思いに応えられる場にしたいと思いました。 そして、都心に近い屋内の墓所……納骨堂・東京御廟を作る計画がはじまったのです。(続く)

取材・構成/山川徹
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