コラム

ここで一服

第9回 いつまで供養するのか

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更新日:2013年8月2日(毎週金曜日更新)

「法要はいつまで続ければいいのでしょうか」
首都圏で年忌法要する人が減っているのが現実ですが、ときにはこんな質問をくださる方がいらっしゃいます。

人が亡くなると通夜、葬儀、初七日のあと、二七日、三七日、四七日、五七日、六七日と、四十九日(七七日忌)まで7日おきに法事を行います。 その後、亡くなってから100日目に百箇日(卒哭忌)を皮切りにして、年忌法要は次のように続きます。亡くなってから一年が過ぎた区切りとしての一周忌。丸二年経った三回忌。没後六年目に行う七回忌、そして十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌……と3、7、3、7と年忌法要を行います。

地域にもよりますが、三十三回忌、あるいは三十七回忌以降は行わず、五十回忌で弔い上げ(おといあげ)となります。 十分に供養したので、ご先祖さまの仲間入り、ということです。

祖父母が亡くなったときに20歳だった方は、弔い上げの年に70歳になっています。故人の顔や人柄を覚えている人が生きている最後のタイミングといえるでしょう。 年忌法要は、亡き方が作ってくれた縁への感謝だけではなくて、前向きに生きるための心の区切りという意味も持っています。

亡き方を弔う気持ちがいかに薄れているか、痛感することが多くなってきました。 最近、約2時間でお通夜、葬儀、初七日までを終わらさせる〝1day ceremony〟(一日葬)が人気だといいます。 本来なら、自宅でご僧侶が枕経を読み、親戚や知人が集まってお通夜を開き、そして葬儀を執り行った後、荼毘に付して初七日、四十九日を経て、納骨という運びになります。

しかしいま、心の区切りであったひとつひとつの仏事が、省略されてしまっています。いかに親の葬儀を手軽に安くすませることができるかばかりに頭を悩ませている方もいらっしゃいます。そんな話を耳にすると、寂しい時代だなという気持ちになってしまうのです。(続く)

取材・構成/山川徹
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