コラム

すず娘のプチ修行

すず娘のプチ修行 第二回「すず娘、栗饅頭で他力本願の巻」

LINEで送る
Pocket

すず娘、栗饅頭で他力本願の巻 すず娘

ドンドンドンドン(扉を叩く音)
和尚さんいらっしゃいますかぁ〜?

和尚

おぉ、すず娘、そんなに慌ててどうしたのかな。

すず娘

ちょっと聞いてくださいよー。
図工の時間にこんな宿題が出たんですけど。

和尚

なになに…「思い出を版画にする」?

すず娘

そうなんです。あたし、全然センスないでしょう? 絶対ムリですよぉ〜。

和尚

それで、今日は何のために私のところへ来たのかな?

すず娘

へっへっへー。和尚さんに手伝ってもらおうと思って!
ほら、和尚さんの大好きな栗饅頭もちゃんと持ってきましたよ!

和尚

こらこら。宿題はちゃんと自分の力でやらないと、身にならんぞ。

すず娘

でも、「他力本願」って言葉があるんでしょう?

和尚

難しい言葉を知っているのじゃな、すず娘のくせに…。

すず娘

だって、この間、和尚さんがそういう本をお読みになっていたから。

和尚

すず娘や、よく聞きなさい。たしかに「他力本願」という言葉は、
今では「人まかせ」とか「なり行きまかせ」という意味になっておる。
しかし、本当の意味はだな…

すず娘

あの〜、和尚さん。この宿題、きょう提出なんです!

【仏教豆知識】

室町時代の僧侶である親鸞聖人は、
「『他力』と言うは如来の本願力なり」(教行信証より)とおっしゃいました。

つまり、「他力」=阿弥陀如来様の力、
「本願」=阿弥陀如来様が人々を救う決意の建てた願い を指し、

本来は、自ら善根功徳を積むのではなく、
すべてを阿弥陀如来様にゆだねてお任せして、
その仏力によって極楽に往生させていただくことを言うのです。

親鸞聖人は「和讃」に、こう結ばれています。

「無明長夜の闇を破し 衆生の志願をみてたまう」

すなわち、この「他力本願」こそ、私どもが長く苦しんでいた苦悩の源を打ち破り、
本当に心が安まるお浄土へ生まれたいという、
私たちの切なる願いを叶える道であると説かれています。

イラスト:砂絵工房

LINEで送る
Pocket

ピックアップ